皮膚科もお手上げ!? 傷痕ケアの実情

2016.10.05 Wed

wellib7

ケガやヤケドの傷痕は、時としてコンプレックスにもなりかねない深刻な問題。かわいいわが子や嫁入り前の女性がケガをしたら、極力傷痕を残さないよう最善の処置をしたいと願うのは当然のことだ。最近では痛みがなく、早くキレイに傷が治るという湿潤療法が注目を集めているが、痕に残さないためには治療後のケアが肝心だということをご存知だろうか。今回は私自身の負傷体験をもとに、医療現場での傷の治療実態や傷痕ケアに関する情報をレポートしよう。

傷痕予防になす術はなし?

私が転倒して擦り傷を作ったのは、顔と肩、ひじ、ひざの4か所。負傷後、即座に湿潤療法を思い出し、水道水で傷口を洗浄し止血を待つ。比較的軽傷だった肩やひじはそのままに、ひざには一般的な絆創膏を、一番重症な顔にはラップを貼り湿潤療法を試みることにした。しかし、擦りむいた顔の傷は4×3cmほどあり、ラップから透けて見えて痛々しい。やはり、念のため診察を受けようと湿潤療法を行っている病院を探してみると、これが意外にも少ない。ようやく見つけた整形外科で、傷痕を残さないよう治療したい旨を伝えるも、市販されているハイドロコロイド系の創傷被覆材を10日分処方されるのみ。しばらくは日焼けに注意し、その後、傷痕が残るかどうかは個人差や傷の具合によるという、ざっくりとした回答で診療は終わった。

負傷後3日目
負傷後3日目

何か傷痕を残さないための処置は他にないものかと、ネットの口コミで評判の良い皮膚科や美容皮膚科も訪ねてみたが回答は同様。あとは、ビタミンC剤を摂って色素沈着を予防するという、なんとも原始的な方法しかないのだとか。

治る傷痕と残る傷痕の違いとは

そもそも、傷痕が茶色く残る原因は何なのか。最も一般的なのは「炎症後色素沈着」で、傷やヤケド、ニキビや虫刺されの痕などが、茶色く色素沈着を起こした状態。通常は一時的なもので、生成されたメラニン色素は肌のターンオーバーによって次第に消えていくもの。一方、何年も残り続けている色素沈着の原因の多くは、紫外線によるものだった。治って間もない傷や炎症があった皮膚は、通常に比べ紫外線の影響を受けやすく、この色素沈着を悪化させる恐れがあるというのだ。

負傷後14日目
負傷後14日目

負傷から2週間が経ち被覆材をはがしてみると、上皮化したピンク色のきれいな肌が出来ていた。その時点で、顔以外の傷はすべてかさぶたが剥がれ、すでに茶色く色素沈着していたことを考えると、湿潤療法自体は確かに肌の再生力が高いのかもしれない。しかし、傷痕の根源でもある色素沈着との戦いは、まだ始まったばかりなのだ。

紫外線から傷痕を守る画期的アイテムを発見!

皮膚科で勧められた通り、日焼け止めクリームの塗布とビタミンC剤摂取という処置をしてみたものの、案の定、顔の傷も数日でうっすらと色素沈着が始まった。もはや色素沈着を受け入れるしかないと諦めかけた時、面白い商品を発見した。ほとんど目立たない薄いフィルムのようなテープを貼るだけで、紫外線を約97%もカットできるという「エアウォールUV」。シミのレーザー治療後のケアに使用しているクリニックもあるようで、シールの上からファンデーションもOK。汗で落ちやすい日焼け止めクリームのように塗り直しも不要で、肌への刺激も軽減できるといいこと尽くし! ケガの重度や個人差にもよるが、負傷後の肌が完全に再生するには半年から一年かかるといわれており、その間完璧に紫外線をブロックし続けるのはたやすいことではない。しかし、頼りない日焼け止めクリームだけでなく、こういったアイテムがあることは心強い武器にもなるのだ。

エアウォールUV画像_25_3mm_640

エアウォールUV画像2今回の負傷で痛感したのは、医療現場の傷痕ケアに対する意識の低さ。いかに肌や日常生活に負担を掛けずに、色素沈着を緩和させるか。そういう治療後のケアにも心配りが欲しいと願うばかりだ。

(Text:佐藤 由実)

エアウォールUV
http://www.skinix.jp/special/uvcare/