テキスタイルでUVカット! 知られざる加工技術や防御法とは?

2016.07.01 Fri

wellib8

シミ、シワ、皮膚がんなどの原因ともなる紫外線。日焼け止めを始め対策は色々とあるが、「テキスタイル」も有効な防御策の一つだ。

近年、市場には、UVカット加工を施したテキスタイル製品が多く出回っている。水着やアウトドアウェア、日傘や帽子。最近では、日常着も増えている。例えば、ユニクロの店頭には、今夏もUVカットをうたうパーカやカーディガンがズラリ。日焼け止めを塗り直すのは面倒なので、このようなアイテムは便利だ。既に愛用している人も多いことだろう。

ところで、こうした製品が、具体的にどのような加工で紫外線を遮蔽しているのかはご存じだろうか。

UVカット加工は、主に2種類ある。テキスタイルに紫外線吸収剤を付着させる後加工と、紫外線を吸収・乱反射させる酸化チタンや特殊セラミックといった微粒子を繊維に練り込む手法だ。前者は、主に天然繊維に施される。一方、後者は、化学繊維への加工で、前者に比べ加工剤が落ちにくく、繰り返し洗濯しても効果が持続するそうだ。

技術の進歩も目覚ましい。例えば、東レの「ボディシェル」は、糸に酸化チタンを練り込むだけでなく、糸の断面を太陽光が乱反射しやすい星型に変えることで、UVカット機能を強化するとともに、防透け性を実現。東洋紡スペシャルティズトレーディングの「レイブロック」、特殊セラミックを高濃度で混入させたポリエステル糸を高密度に編成することで、薄地にもかかわらず、高いUVカット機能と防透け性、吸汗速乾性を備えている。

 年々、高付加価値型へと進化するUVカットテキスタイル。最近では、帝人フロンティアと他社とのコラボが面白い。昨年は、ニトリと共に、採光性と遮像効果を両立させたUVカットのレースカーテン「N/ナチュレ」を販売

また、アース製薬と開発した防虫効果のある「スコーロン」は、コロンビアやフォックスファイヤーといったアウトドアブランドの衣類などに活用されている。

こうしたUVカット加工製品を選ぶ際、信頼の目安として参考になるのが、紫外線遮蔽率(日本規格)や、「UPF」表示だ。UPFは、紫外線対策の先進国であるオーストラリア・ニュージーランドで定められた衣類の紫外線保護指数のこと。15以上で効果があり、最高値は50+とされているので、覚えておきたい。

しかし、UVカット加工製品の中には、残念ながらファッション性に劣ると感じるものもあるのでは? 紫外線対策は重要だが、不満のあるモノを身に付けるのは精神衛生上望ましくない。そんなときのために、繊維本来の特性などを知っておくと、季節や状況によっては加工製品に頼らず対策ができることも。例えば、ウールやポリエステルは、日焼けやシミの原因になるというUV‐B90%以上カットするそうだ。また、UVカット加工が施されていないテキスタイルでも、厚く色が濃いものほどUVカット効果は高いといわれている。知識を上手に活かし、身も心も快適に紫外線と付き合っていきたいものだ。

text:緑川 弘美)