漢方医って医者なの? 治療が期待できる漢方薬

2016.06.24 Fri

wellib5

妊娠中に薬が飲めず、産婦人科で漢方薬を処方されたことがある筆者。比較的街中で暮らした経験の多い筆者にとって、「漢方」の文字が書かれたバナーを入り口にヒラヒラたなびかせた薬局を目にすることはあったのだが、医者が漢方を処方すると知ったのはこの妊娠の時が初めてだった。漢方薬局と漢方医、いったい何が違うのだろうか。

保険適用で薬を処方
触診でより正確な診断ができる漢方医

漢方医という言葉を聞いたことがあるだろうか。最近は漢方外来などというものもあるようだが、この漢方医は、ただ漢方に精通している人が名乗れるものではないらしい。漢方医と名乗るには、日本の医師免許を持っていることが条件なのだ。つまり、漢方医は専門医と見るのが適切なようだ。では、巷で見かける漢方薬局と、漢方医に相談するのとではどんな違いがあるのだろうか。

まず一つ目は、漢方医は医師なので、触診が許されているというのが大きな違いだろう。問診だけでなく、症状の診断に重要とされている腹部の触診ができる。二つ目の違いは、病気の診断が下せることだ。医師は診断ができるため、保険を適用して漢方薬を処方することができるのだ。これにより、患者は漢方薬の価格を抑えることができるのだ。

また、漢方医からは、西洋医学の知識と東洋医学の知識を融合した診断が期待できる。なんだかメリットばかりの気がするが、医師の場合は漢方薬を自分で調合することができない。また、保険が適用されるのはすでに薬メーカーが発売している漢方薬のみ。既存のものを症状に合わせて処方してもらうことになる。

大きな街なら必ず見つかる漢方薬局

しかし、漢方医は日本ではまだ数が少ないため、見つけるのに苦労する。患者が見つけやすいのは恐らく、漢方薬局の方だろう。では、漢方薬局とはなんなのか。調べてみると、漢方薬局を開くにはまず薬局を開設する基準を満たしている必要があるらしい。薬局の開設には少なくとも一人の薬剤師が常駐することが義務づけられているため、漢方薬を勧める本人が薬剤師であるか、あるいは、漢方の知識のある人が薬剤師免許を持つ人を雇うかになる。

薬剤師になるにはご存知の通り、薬学部を卒業する必要がある。日本の薬学部の中には漢方について学べるところも多くあるため、だいたいの場合は薬剤師資格を持ち、漢方にも精通した人が開いているのが漢方薬局ということになるだろう。

独自調合のできる漢方薬局

薬剤師は触診を認められていない為、見た目と本人の問診により、症状を判断する。つまり、本人からのヒアリングと見た目が薬を選ぶときのポイントなのだ。また、医師ではないので保険適用の薬の処方はできないため、漢方薬局で買う漢方薬の価格は高くなる。だがその分、薬剤師自身の目で生薬を選び、自前のせんじ薬を作ることができるので、症状に細かく合わせて調合できるという良さがある。お金は高くてもいいということならば、漢方医の診断で処方箋を書いてもらい、漢方薬局で薬を調合してもらうという方法もあるだろう。

いずれにせよ、医師免許や薬剤師が扱う漢方、筆者の中にあった漢方は気休めでは?という疑いは晴れそうだ。

(text:宮本 さおり)