善玉菌をコントロールして健康体をめざす “腸”うれしい菌活ブームが到来

2016.06.08 Wed

wellib7

一概に「菌」と言っても、悪いものばかりではなく、人間の体にとって良い菌(=プロバイオティクス)も数多く存在するのはご存知の通り。たとえば、乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌などがその代表的なもの。これら体によい菌を積極的に食物から摂取し、腸内環境を整え、代謝や免疫力を高めて健康な身体を作る「菌活」がいま密かにブームである。

それを象徴する出来事のひとつが、2011年以降から現在まで続く、明治ヨーグルト「R-1」の人気っぷりだ。きっかけは、2010年、佐賀県有田町の小・中学校の生徒が、一定期間、このR-1乳酸菌を含むヨーグルトを摂取し続けたところ、他校に比べて圧倒的にインフルエンザの感染率が低かったというニュース。R-1乳酸菌には、癌や風邪の原因となる悪性の細胞を撃退するNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させ、免疫力を高める効果があることが判明し、インフルエンザの時期を中心に、「R-1」が爆発的な売れ行きを見せている。

これから「菌活」を始めようと思っている人のために、超入門編として、代表的なプロバイオティクスである乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌について簡単にご紹介しようと思う。

胃から腸まで広範囲で大活躍の「乳酸菌」

乳酸菌とは、乳酸を作り出し、身体によい働きをする細菌のこと。ヨーグルトやチーズ、味噌や納豆などの発酵食品から摂取することができ、ヨーグルトやチーズに含まれる動物性乳酸菌と、味噌や納豆に含まれる植物性乳酸菌に分類される。ちなみに、植物性乳酸菌は動物性乳酸菌に比べると整腸作用が高く、アレルギー反応を抑える働きがある。

なお、乳酸菌には弱点がある。それは、胃酸などの酸に弱いという点。ヤクルトの「生きて腸まで届く」というフレーズは、これを背景に生まれている。商品では、カゼイ・シロタ株と呼ばれる乳酸菌を含むヤクルトシリーズやLB81乳酸菌を含む「明治ブルガリアヨーグルト」が有名。

大腸のお掃除係といえば「ビフィズス菌」

代表的な善玉菌として、乳酸菌とともによく知られるのが、ビフィズス菌だ。ビフィズス菌は乳酸菌の一種でありながら、乳酸菌と異なり、酸素がある環境では生存することができず、腸の中でも酸素のない大腸に主に存在する。大腸内に存在する善玉菌の99%はビフィズス菌であり、その増減は、我々の腸内環境を大きく左右する。ちなみに、乳酸菌は腸内ではビフィズス菌が生息しやすい環境を作るサポート的な役割を担う。

ビフィズス菌を含むヨーグルト製品として、雪印「メグミルク ナチュレ恵」(「SP株」)や、ダノン「ビオヨーグルト」(「BE80」)などがあり、どちらのビフィズス菌も「生きて腸まで届く」生存率は一般的なヨーグルトと比べて圧倒的に高い。

ナットウキナーゼで有名な「納豆菌」

最後に、納豆菌について。胃酸に負けることなく、軽々と胃を通過し小腸まで到着する納豆菌。腸内で活性化し、乳酸菌やビフィズス菌などを増強、安定化させるほか、腸内にある有害菌を抑制したり、ビタミンB群を豊富に合成するなどの効果をもたらす。また、納豆のねばねば部分である「ナットウキナーゼ」と呼ばれる栄養素も有名。主に、血栓の素となるたんぱく質を分解する作用があり、ストレスの多い人、血圧が高めの人は押さえておきたい。

お腹をスッキリさせることで、元気な身体を作る「菌活」。まずは、手軽に入手できるヨーグルトなどの乳製品や納豆から始めてみるのはいかがだろうか。

Text:齋藤 リエ)